畳の説明
畳は、素足に優しい織りもの・縫いもの
フローリングと比べた場合、畳の方が素足に気持ち良かったり、もし転んだ時にもその衝撃が小さい、といった畳の「柔らかさ」という良さがあります。 それはフローリングが「板」であるのに対し、畳は素材を縫い合せたり、織り上げて作られている「縫いもの」「織りもの」であるからです。 「縫いもの」「織りもの」である畳には、フローリングにはない「優しさ」「柔らかさ」が体に感じられます。
素材を縫い上げ 素材を織り込み、自然の良さがそのまま畳の良さとなり、素足に気持ちの良い床材となります
畳は畳床、畳表、縁(へり)の3つの部分でできています。
それぞれを見てみますと、
畳床は、縫いもの。
昔はお米を収穫・脱穀した後の稲わらが材料でした。アンサンブルの畳床は、耐久性・調湿機能や抗菌・防ダニ性に優れたひのきが素材。 ひのきの良さそのままでできた「木のウール」を経糸(たていと)と横糸でしっかりと縫い上げられた畳床を使った畳は、調湿機能や通気性のある、足触りの心地よい畳となります。
※ インシュレーションボードや発砲スチロール等のボード(板)でできた畳床は、素材そのものを縫い上げているものではありません。
畳表は、織りもの。
イ草の畳表であれば、農業によって生産されるイ草一本一本を織り上げて作っています。国産の良質なイ草を織り上げた畳表は弾力性があり、風合いが良いですよね。 触れてみると良質のイ草を使った畳表は明らかに手ごたえが違います。 イ草は国産の場合、熊本県が主要産地で、他に備後表で有名な広島県の他、岡山県、石川県、福岡県、佐賀県、ビーグと呼ばれるイ草の産地の沖縄県などがあります。 畳表にタグなどを付けて、産地証明・品質確認等を行っているものは安心ですね。
縁(へり)は織りもの。
自然素材を求めるのでしたら、麻や木綿を織ったものなどを選ぶことができます。シンプルな無地のものや和風・洋風などの柄でも選べますね。
昔は縁なし畳が一般家庭用に多く使われ、縁がある畳は高級な畳だったのですが、近年縁の取り付けが機械でできるようになり縁のある畳が一般家庭に普及しました。 一方で縁なし畳(琉球畳が有名)は、畳表の向きを千鳥調(90°角度を変えて配置)にすることで、モダンな雰囲気を醸し出します。
畳床に畳表と縁を付けて「畳」となるのですが、その加工には針と糸が使われます。針と糸を使って素材を縫い合わせるという材料というのは、建築分野ではとても珍しいですよね。このように針と糸で作られた畳は柔らかく、そういった床材だから、家の中では靴を脱ぐという文化が生まれたのでしょうか。
現在では、縫い合わせるのはほぼ機械によって行われているものの、針・包丁・手当・長さといった昔からの道具は現在でも地域の畳匠により使われています。
畳の多用途性
以上のように畳には体への柔らかさ優しさがあります。ですので畳が敷かれた場所では、そこに直に座ったり寝転んだりすることができます。畳の空間を色んな目的に使えるといった「多用途性」は、畳の持つ物理的な柔らかさがあるからこその利点です。立って、座って、寝て、寝ころんで、遊んで、食事して、くつろぎ、集まり、、、それからそれから、子供のおむつを替えたりお昼寝したり。素足で歩く時の柔らかさ、ゴロっと寝ころんだ時の感触は気持ち良いものです。
他にも 「調湿機能」 などの機能性や 「癒し・リラックスできる」 といった効果も畳の魅力です。